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普通の外科医って何！？
それに、汐崎総合病院っていったら、この辺りの地域の医療を一手に引き受けてる誰もが知ってる病院じゃない。
大学病院に比べると規模は小さくなるけど、それでもかなり大きな病院のはず。
あそこの院長と副院長の顔は覚えてる。
地域密着の大きな病院で、泉財閥とはそれなりに関係があるらしいから。
……どんな関係があるのかなんて詳しいことは知らないけど。
「いつも院長の父と、副院長の兄がお世話になってます。……って、言っておいたほうがいいのかな？」
院長の父と副院長の兄！？
「……汐崎先生のところの娘さんだったのですね。」
あたしは心の中でめちゃくちゃ驚いてるけど…………なるほどね。
それであたしのこと知ってたのか。
桜さんが毎回パーティーに参加してるのかどうかはわからないけど、さっきの話しぶりだと、ちょいちょいは参加してるのだろう。
……それにしてもだ。
ならば、桜さんは『汐崎桜』という名前となるはず。
ここでひっかかるのが苗字。
汐崎さんも桜さんも同じ苗字。
汐崎さんと桜さんは血縁者？
それとも奥さんとか？
この辺りに汐崎姓は多くない。
……多くないどころか、汐崎総合病院の院長と、ここの動物病院の汐崎さんくらいしか思い当たらない。
……きっと、何らかの関係がある……と思う。
それに、普通、病院じゃないとできない注射や点滴を個人宅でしてしまうのだから、汐崎さんにそれなりのコネクションがあるのか……もしくはかなり親密な間柄なのか……。
まぁ、どんな関係があるにせよ、そこはあたしに関係ないだろう。
……ツキン……
一瞬だけ胸に痛みが走る。
……えっ？
何の痛み？
しかし、よくわからない痛みはもうしない。
……なんだったんだろ？
わからないことが一つ増えたけど……まぁ、もう痛みもないし、気にしなくてもいいだろう。
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