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「神様パワーで痛くしないで下さい……」
「善処する」
これから訪れる初体験への恐怖と羞恥に脈を早くしていると、何の前触れもなく尻に冷たいものがぽたりと落ちてきた。
「うぎゃっ! な、何?!」
驚いて四つん這いの格好のまま首だけ動かして後ろを確認すれば、ガチャ神が見知った容器を右手で傾け、とろりとした中身を左手で受け止めていた。
「ビビるな。ローションだ」
尻に落ちた冷たい何かは、彼の左手からこぼれたローションのしずくらしかった。
えっ、どこから出したのそれ? まさか常備して持ち歩いているの? ローションを? 何で??
「そこにあったの借りてる。痛くしないためだからいいだろ?」
俺の疑問は秒で解決された。
ガチャ神が顎をしゃくって示した方向には、先月ネット通販で買った大人のオモチャが入った箱があったからだ。
使い捨てでないそれには付属品としてローションがついており、彼はそれを見つけて持ち出したらしかった。
「解すぞ」
後孔の表面をローションをまとわせた指が数度往き来した後、慎重につぷりと一本入ってきて、俺はぶるりと身を震わせた。
「……ぁ…」
「痛いか?」
「い、痛くはないけど、へ、変な感じ」
「そうか。ちょっとの間だけだから我慢しろ。あと、力抜け」
「ひぇ……ガンバリマス……」
ぬめった音をたてながら指が穴を出入りするのを、俺は唇を噛んで我慢する。
「もう一本いくぞ」
宣言通りナカを探られる指を二本にされた数秒後、その二本で腹の内側をぐっと押された。
「ぅあっ?!」
勝手に腰が跳ね、喉から意図しない声が出た。
「ココだな」
笑う響きを含む男の言葉に、「どこだよ?!」とツッコミを入れたかったが、再び同じ箇所を押されたものだから、また変な声しか出せなかった。
「よくしてやるから、心配するな」
優しげな言葉だが、加害欲が声音ににじんでいるように聞こえた。
「やだ、ガチャ神さまっ、ダメです…っ! あぅっ」
強烈な刺激に恐怖を覚え、やめてくれと頼んだが無視され、ナカをかき回す指を三本に増やされた。
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