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そして……
檻で飼われ始めた残りのニンゲンたちの半数も、ついには死んでしまった。
……
ホンビノス星人の、飼育担当たちはまた話を始めた。
「ニンゲンが現れたときは歓喜したのになー……」
「そうだよな!神様からの贈り物かと思ったよ」
「あー、また腹一杯 ニク 食いたいよなぁー……」
ホンビノス星人たちは、モニター越しにニンゲン一家を見つめる。
当時のホンビノス星人たちは飢えていた。
年々増える人口、それに伴い 食料が減った。ホンビノス星人は肉を好み、星の在来種はことごとく食べ尽くした。
このままでは滅亡する、と何人かのホンビノス星人が立ち上がり、危機管理センターが作られた。
そこでは、食肉となる生物を管理下のもと育て繁殖させ、種を守る活動も行っていた。
ニンゲンがそこに収容されてから、幾年経ったか……時折減るニンゲンと、肥えてゆく管理センター職員。
そして……
今日、タカハシさんが、連れていかれた……
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