17人が本棚に入れています
本棚に追加
DOUBLE
後には私と身代わりの女、黒猫、そして骨になった犯人が残されていた。
女は黒猫を抱いたまま、犯人の骨を爪先で蹴っている。
彼女に聞いても、このあとどうすれば良いか、どうせ正しい答えは返ってこない。
どうも正解は私の胸の内にあるようなのだが、無意識下での行動の理由を探る術を私は知らない。
私はいったい、彼女に何を求めていたのか。
答えのヒントが見つかって、はっとした瞬間、「間」に設けられた私設の刑場は霧散し、世界が暗転した。
最初のコメントを投稿しよう!