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「ふん♪ふん♪」
天気は晴れ
季節は…なんとも清々しいまさにピクニック日和
薄茶のショートヘアーの少女
【風花メユ(ふうか)】
は、鼻歌交じりに、藁を編んで造られたカゴへと手作りのサンドイッチを並べる。
メユ「えっと…あと必要なのは…」
時刻は昼前
特に予約もしてないのだが、この後一緒に食事を摂るであろう人物の、好みの調味料をカゴの端に入れ
メユ「うん、これで大丈夫でしょ。
そもそも、味付けで文句言われた事なんてありませんし!」
そこだけはいい所ですからね!なんて笑みを溢して独り言を言いながら、食糧の詰まったカゴを腕にかける。
メユ「さて、行きますかっ」
わりと広大な機動戦誇の敷地の中、特に通信機での連絡もなく
なんとなく、これから捜す人物が行きそうな場所へと足を向け、メユは自室を後にした。
亮「え? 将?」
まずは先を越されてはまずいと思い、メユは確認のため訪れた食堂にて、昼食を摂る亮とアスカに声をかけていた。
亮「俺は見てないけど、、アスカは?」
アスカ「ここまであんたと一緒に居たんだから、見てないに決まってるでしょ?」
亮「まぁだよなぁ」
メユ「そうですか、あの、もしにぃさんがここに来たら、ご飯食べずに待ってなさいって伝えておいてくれませんか?」
亮「へ? 別に…いいけど」
アスカ「端末で連絡しないの?」
メユ「えぇ! なぜなら今日は、木漏れ日日和ですから!」
ちんぷんかんぷんな返答に、互いに顔を見合わせる亮とアスカだったが
亮「よく分かんないけど、分かったよ、将を見かけたら伝えとく」
メユ「はいっ、お願いします!」
亮の返答に満足し、その場を後にしようとしたメユ
しかし、フと振り向き
メユ「ここまで一緒に居たなんて、お二人共中々順調なご様子で」
ニマニマと口に手を当て呟いた。
亮「っごほごほ!」
アスカ「へ、変なこと言わない! 早く捜してきなさい!」
メユ「はぁ~い♪」
ガタンと席を立つアスカに背中を押されるかのようにメユはこの場を去り……
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