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不自然の無いように質問したはずが、彼にとっては意図的と受け止められて動揺が顔を出す。
「その。へ、変に思うかもしれないけど……私。瀬野くんを見ると、どこかで会ったような気がするって時々デジャブが起こって……実はずっと、気になってたの」
「……なるほど」
「私が思い出したのは、白いワンピースを着た女の子だから。瀬野くんに妹さんかお姉さんがいたら……その子だったんじゃないかって、そう思って」
瀬野くんは手前に置かれたグラスの水に口を付けた。そして私の目をジッと見て、尋ねた。
「その女の子、どんな子だったんですか?」
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