01 確認

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 私はメイドの言葉で呆然とする。  まさか、本当に小説の悪役令嬢に転生しているなんて…。  ちなみに私が転生したこの悪役令嬢、主人公をいじめる主犯だ。  そのやり口は極悪極まりなく、メイドまで巻き込んで主人公を無視。挙げ句の果てには主人公の部屋を燃やすと言う事までやっていた。  もう一度言う。まさか自分がそんな悪役令嬢に転生するなんて…。  最高すぎる!!  私はこの悪役令嬢が好きだった。美人でなんでもでき、裏表が凄く、まさに典型的な悪役令嬢だからだ。  一つ違うことと言えば、この悪役令嬢、誰にもモテようとしない事ぐらいだろうか。まぁ、私は、逆にそこが好きなのだが。    私はこれからラエルをどんな悪役令嬢にしよう?  私はどんどん自分の世界に入っていこうとしたが、それはメイドに止められるのであった。 「あの…お嬢様?早く行かないと私がご主人様に怒られるのですが…。」  自分の世界に入りすぎて忘れてた…。  とりあえず、ラエルっぽく喋った方がいいよね。 「あら、そうだったわね。行きましょう。」  私がそう言うと、メイドはホッとした様な顔をし、歩き出した。  多分、朝食が用意されてる大広間に行くののだろう。  まぁ、メイドについて行けばいずれ大広間に着くだろうと言うわけで私はメイドの後ろを着いて歩く。  えーと、とりあえず大広間に着くまで頭の中で色々整理しておこう。  まず、ハーリミオン・レクト・ラエルは、私が転生前読んでた小説の中の悪役令嬢だ。  そして、親以外ほぼ全員に嫌われてもいた。  えーと、ラエルを嫌っていたのは、まず主人公でしょ?あと、国の皇子二人…。あとはメイドや召使いか。  ただ一人嫌ってなかった人物と言えば幼馴染のご子息ぐらいだろうか。  まぁ、最終的には結局主人公側に付くのだけれど。  そして、今の年齢は憶測だが、約7歳。  確か、メイド達に嫌われ始めるのが9歳だった気がする…。  後、原作が始まるのはラエルが14歳の舞踏会で、主人公と初めて会う時だよね。  それまでに、悪役令嬢として型を作っておかないとな。  私がメイドの後ろで色々考えていると、いつの間にか大広間の扉の前に着いていた。  小説だと分からなかったけど、ほんと、ハーミリオン家の家って広いし豪華だな…。  私が大広間の天井まで届きそうな扉を見上げていると、扉のそばにいた召使いの人が扉を開けてくれる。 「どうぞ、お嬢様。」 「あ、あら。ありがとう。」  うーん…。慣れないなぁ。  私は召使いの人に一つ、お礼を言い、大広間にいるはずのラエルの父の元へ向かった。
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