『 醒めない夢』  -17-

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11.☑ ~深山康文と果歩の結婚生活 ⑧       問い詰める  それからの私は、夫への毎日のメールはかかさなかったけれど 例の浮気については一切触れずに過ごした。  そしてついに時は来たれり。  カマかけてやる。  さぁ、どう出る。  10日あまりの沈黙を破り、私は勝負に出た。           ◇ ◇ ◇ ◇ 『はぁ~あ……100万近く使っちゃったぁ~』 『な……何いきなり、100万円使ったって…… 何買ったんだよ』 『買ったんじゃなくてぇ~興信所に使ったお金よぉ~。  この間、浮気してる相手とは別れてねって忠告してのに まだ続いてたんだね。  しかも時たま会って浮気とかじゃなくて、ほんとに現地妻に してるんだものね。  あきれてモノが言えない。  いろいろと報告上がってるのよ?  とぼけたって無駄。  どうすんの?  どうするつもりなの?』 『そんな君が想像してるようなことじゃないし、きっと興信所の報告書、 オオバーに盛ってある気がする。  ただの気晴らしでやらかしちゃった浮気だよ。  ただの浮気なんだしぃ……。  もう絶対しないから、約束する。  だからそんな冷たい言葉の羅列は止めて? 』  吐いたよ、浮気はしてないって言ってた夫が浮気を認めた。  ヤッター!!!  もう止める……  言い訳のオンパレード…… ってことは、私にまだ気持ち残ってるってこと?  疑心暗鬼になりながらも私は自分の都合のよいように 解釈しているだけじゃないのか?  と考えてもみたり。  一方で、夫の浮気が本気じゃないなら私たちまだ やり直せるのかもなんて、そんな風にも考え直したりして メールの返事をした。 『じゃぁもう絶対相手とは接触しないでよ?』 『分かってるって……嫌な思いさせてごめん』  殊勝な返信メールが返ってきた。
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