『 醒めない夢』  

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28. ~深山康文と果歩の結婚生活  (25)  万が一?  ううん十中八九夫の事業が失敗した時 私の収入が私たちの生活を支えてくれるであろうことは 想像に難くない。  なので、この先夫が人手のことで私に矛先を向けて くる日があろうとも、仕事を辞めることは……絶対しない。  このことだけは、絶対に譲ってはいけないと肝に 銘じている。  浮気に走るわ、仕事は勝手に辞めるわ、新しい事業を するのに自分のお金もないのに妻に相談もしないわ 自分の意見を無理やり押し通そうとするわ、こんな(おとこ) 信じられる? NO~……ノーよ。  信じて何でもはいはい、言うこと聞いてたらきっと先で えらい目に合わされそうな悪寒……じゃなかった、予感 がする。  ホントに世間知らずの夫はどこまで迷走するのやら。  いつが来たら平穏な日々が来るのかと悶々と日々を 過ごすばかりだ。  こんな一大事、もし失敗して破産でもしようなら 首が回らなくなり、結局はお義父さんたちに尻拭いして 貰う羽目になるのは目に見えている。  だから『義ご両親に相談してからにしましょう』と夫に 言った。  最初は自分の仕事なんだから親に相談するっておかしいだろ とかなんとか、行き渋っていた。  だけど、自分は1円も持っておらずお金の問題が進まないと 知ると義実家へ足を向けた。  相談には夫一人が行った。  夜家に帰ってきた夫の顔は暗かった。  義父や義母から反対されたんだと思う。 だって、誰が考えても……。      
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