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 このままではいけないと、産婦人科を訪れた。もともと月経不順だった。  診てもらうと、卵巣の表皮が厚い状態で、排卵しにくいとの説明を受ける。  待合室には、お腹の大きな妊婦さんたちがいた。私とこの人たちの間には、いくつもハードルがあるように思う。ソファに体がめり込みそうなほど、心は沈んだ。  けれど原因がわかったのだから、それを治せばいいと考え直した。  それからは毎月判で押したようなサイクルを繰り返した。  今月こそはと祈りを込めて、排卵誘発剤を飲む。期待をする。  薬で順調になった月経は、皮肉なことに毎月無情にやってくる。  希望は砂上の楼閣だ。  そんなものは、涙の竜巻で跡形もなく吹き飛ばされてしまう。  それでも次の月にはもしかしたらと、性懲りもなく希望の積み木を積むのだった。
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