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あとがき
これは殆ど丸っと私の実体験が元になったお話です。
子供の頃の私は田舎に行くととにかく虫の観察をするのが大好きで、1人静かに庭の片隅でアリンコや蜂や土蜘蛛を飽きることなく眺めているような子供でした。
中でも大好きだったのが作中でも出ていますアリジゴク。
あの独特なボディと素焼きの器みたいな土色の身体、ぷっくりしたお腹周りのラインには似つかわしくない平らな頭と、そこから突き出した2本の大アゴ。
手のひらに載せると後ろ向きに下がっていって、指と指の隙間にお尻を潜り込ませようとする感触。
全てが今でも忘れられない思い出です。
で、オオスズメバチの激烈な一撃。
これも幼少期、実際に体験した忘れられない思い出です。
いや、本当痛かったですし、足がパンパンに腫れてしばらく歩けませんでした。
以後他の種の蜂にも何度か刺されました(爆)が、どれもこれも「こんなものか」と思ってしまう程度にはオオスズメバチの攻撃は激痛でした。
もちろん今も私の右足には剛同様直径1cmほどのクレーター状のあざが残っています。
そんなあれこれの思い出を詰め込んで、若い頃に書き下ろしたのが本作です。
当時付き合っていた彼氏の名前をしれーっと作中に使って、くだんの彼氏にも読んでもらったことのある思い出の短編です。
少しでも楽しんでいただける箇所があったなら幸いです。
鷹槻れん
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