タクシー

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連日の残業続きでクタクタになりながら、自転車に乗り帰宅する途中だった。 一台のタクシーが歩道沿いにゆったりと時間を掛けて走っていた。 「空車」のランプが何だか物悲しく見えた。 仕事が嫌で嫌で仕方ない私はまだ、恵まれているのだろうか。 仕事があるから生活出来るのか、生活するから仕事をするのか。 自分のやりたい事をやりながら、生きれば良いじゃないといつだったかのTVに出演していた人があっさりと言っていた事を思い出す。 やってみたら、簡単なのかも知れない。それでも、その勇気は中々持てないものだ。 あまりタクシーに良い思い出は無いのだけれど、この時ばかりは「自転車じゃ無かったらな」と思わず思った。 まぁ、歩いて5分くらいの場所だったんだけどね。
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