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次の戦いは裏鏡との再戦だが、おそらくはこれから遠くない未来、俺は色んな戦いに身を投じることになるんだろう。どうせ俺のことだから、自分から巻き込まれに行ったり、今回みたいに理不尽に巻き込まれたりするんだろうが、それでも乗り越えなければならない。
澪華と誓った。今の仲間を大切にしろと。色々な苦難を乗り越えて、幸せに暮らせと。その約束を反故にするワケにはいかない。
親父やみんなの前で理想を口にした以上、俺はそれを確実に果たす義務もあるし、それ以前に俺自身がそれを反故にすることを許さない。
親父を倒す。ある種最大の目的だったものを果たした今、これから俺はまず、何をすればいいのだろうか。
そういえば裏鏡が言っていた。お前は復讐を果たした先、何がしたいのかと。そのときの俺は、何も無い、そんなものは復讐を果たした後にでも考えればいいと答えたが、いざその復讐を果たした先に立ってみると皆目分からないもんである。
一心不乱に親父をぶっ殺すことだけを考えてきたから、そりゃそうなのかもしれないが、もう今は色々と抱えてるもんがあり、俺一人で生きてるワケじゃない。裏鏡の言ってることは理不尽極まりなくて何一つ足しになった試しがないが、復讐の果たしたその先、未来を見据えて考えなきゃならないということだけは、一理あると言える話だった。
「さて……これからどうすっかなぁ」
とりあえず考えてみる。しかし、がむしゃらにとにかく動く。ぐらいしか浮かばない自分が、そこにあった。
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