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【母親】あなたは母親に「クソババァ」と言えるだろうか?
あなたは自分の母親に、
「クソババァ」
……と、面と向かって言えるだろうか?
2年前の私には無理だった。
実の母親に「クソババァ」と言うなんて、とんでもないと思った。
今まで頑張って育ててきてくれた母親に「クソババァ」と言うなんてありえないと思った。
何故かというと、
・母親自身の『強さ』
・母親から自分への『愛情の深さ』
を信頼できていなかったからだ。
「母親は私がクソババァと言った程度でパニックになるし、落ち込んで立ち直れなくなる」
そう、母親自身の『強さ』を信頼できていないと……母親を『弱い』と思っていると、「クソババァ」なんて言えない。
「母親は私がクソババァと言った程度で私のことを嫌いになるし、私と絶縁するかもしれない」
そう、母親から自分への『愛情の深さ』を信頼できていない……母親に嫌われる、捨てられるという不安を抱いていると、「クソババァ」なんて言えない。
「私は母親と仲が良いから反抗期なんてなかった」
と言う子供がいる。
「娘(息子)はとても良い子で、反抗期もなくて、今もとても仲が良い」
と言う母親がいる。
だが、ちょっと待って欲しい。
母親に対して「クソババァ」と言えないと、とてもじゃないが反抗期など迎えられない。
・『母親の強さ』に対する信頼
・『母親の愛情』に対する信頼
この2つがなければ、反抗期など迎えられないのだ。
逆に言えば、反抗期がないというのは、この2つのうちどちらか、あるいは両方が欠如しているといえる。
「母親は弱い」と見下し、「母親に愛されていない」と自暴自棄になっている……そんな状態を『良好な関係』と言えるだろうか?
反抗期は母親の強さと自分への愛情を確認するためのものだ。
自分がどれだけ反抗しても立ち直り、暴言を吐いた自分に笑顔を向ける母親を見て、
「母親はなんて強いんだろう」
と実感する。
自分がどれだけ反抗しても許し、何かがあった時にはあんな暴言を吐いた自分であっても味方でいてくれる母親に対し、
「この母親はきっと、自分がどんなに間違いや失敗を繰り返しても、自分を愛してくれるのだろう」
と、愛されていることを痛感する。
この経験を経ることで、
「あんなにも強い母親が産んだ子供なのだから、自分が強くない筈がない」
と子供の自己肯定感が高くなり、
「母親は自分がどんなに間違いや失敗を繰り返しても、自分を愛してくれる」
と間違いや失敗を恐れなくなる。
人間は間違える生き物、失敗する生き物だ。
「間違えないように、失敗しないように気をつける」
というのは無理だし、より間違いや失敗を恐れたり、認められなくなるだけだ。
「人間は誰しも間違えるし、失敗する。その際に素早く間違いや失敗を認め、状況を立て直すことが大切だ」
と、『母親に愛されている』と痛感する人は考える。
そして、間違いや失敗を恐れる人よりも、間違いや失敗をする前提で状況を素早く立て直す方が大切だと考える人だと、後者の方が間違いや失敗は少なくなる。
恐れは緊張を生むからだ。
人間はリラックスしている時より緊張している時の方が、間違いや失敗をしやすい。
あなたは今、自分の母親を「クソババァ」と言えるだろうか?
あなたは、
「母親は自分にクソババァと言われても自分に笑顔を向けてくれる程に強い」
と断言できるだろうか?
あなたは、
「母親は自分にクソババァと言われても、変わらず自分を愛し続けてくれる」
と断言できるだろうか?
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