俺はドS鬼畜眼鏡ではない。

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「大、丈夫…、…杏先輩、気持ちいぃ?」 「うん。高虎の中、熱くて生き物みたいに畝ってて凄い。」 「…嬉し…っ、…ん…っ、ぁっ…、…杏先輩、もっと俺で良くなって…っ」 「…っ」 杏先輩の表情を見上げながら、痛みだけだったその場所は、確実に違う熱を持ち始めていた。 少しずつ変わっていく俺の反応を杏先輩も見逃さない。 はぁ、と熱い溜め息が先輩から漏れた。 「ねぇ高虎、無自覚煽りってホントタチ悪いのわかってる…?」 「!?…っ、あぁ…っ!!」 そんな台詞と共に先輩の抽挿が速くなる。 それが奥まで届くと、明らかに今まで感じたことがなかったような、電流みたいな快感が走った。 「あっ、あっ…、あぁっ…っ!!」 痛みなのか幸せなのかなんだかよくわからない涙がぽろぽろ溢れる。 「はぁ…っ、高虎の中、すっごい気持ちイイ…っ、」 自分が今どんな顔をしているかはわからないが、きっと身体の中と同じくらい蕩けた表情をしているだろう。 「あっ…、杏先輩っ、それやばい…っ!!」 激しい律動と同じリズムで杏先輩がすっかり勃ち上がった俺のそれを扱く。 もう何もかもぐちゃぐちゃだ。 「も…っ、ダメ…っ、出る…っ、…っ、あぁっ!!」 「…っ、」 俺が熱を吐き出すのと同時に杏先輩がぐっと身体を寄せると、その細い背中を小さく震わせた。 ぎしぎしと音を立てっぱなしだったベッドが静まる。 「…。」 「…。」 互いに暫く無言のままで抱き合ったまま。 はぁ…と一つ息を吐いて身を起こした先輩が俺の汗を拭った。 まだ整わない呼吸のまま小さく微笑んでいるようにすら見える、そんな表情の先輩の色気は凄まじかった。 「…やばい…。気持ち良すぎ…。」 そんなことを呟いてぽふっと俺の胸の中に倒れ込む先輩。 やっぱり可愛くて可愛くて可愛くて、身体はなんだかめちゃくちゃ痛いけれど、俺はきっと今世界で一番先輩に恋をしている、ギネス認定級の恋人なのだと幸せな気持ちになったのだった。
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