俺はドS鬼畜眼鏡ではない。

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その後の俺と杏先輩といえば。 学校では最早公認の名物カップルになり、二人並んで歩くといつも皆からほぅ…と感嘆のため息が漏れているのが聞こえる。 先輩が色々めんどくさくなるのが嫌だ、と言うので学校では今まで通り、俺はドS鬼畜眼鏡(杏先輩は違うって言うけどあくまで言い張ってやるのだ)、杏先輩はみんなのアイドルきゃわきゃわ系キャラだ。 腕を絡ませて歩く俺たちを皆が幸せそうな表情で見守ってくれる。 「高虎くん、僕ねぇ、駅前の通りに新しくできたパンケーキ屋さん、行きたいなー♪(訳:どうせお前行きたいとか言い出すつもりだろ。しょーがないから付き合ってやるよ。)」 「…仕方ないな。くだらないが、付き合ってやろう。(訳:え!?超嬉しい!行きたかったんだーそこ!先輩大好き!!行列一時間の看板パンケーキ食べて、それでそのあと杏先輩にも食べられたい…なんてね。)」 二人にしかわからないそんな会話を交わしながら杏先輩と並んで歩ける幸せ。 俺は、真のドS鬼畜眼鏡にはなれなかったが、大好きな大好きな超絶大好きなちょっとドSな杏先輩と一緒にいられる銀河系一の幸せ者であって。 いつも心はどこまでも無限大に晴れやかなのであった。
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