カグヤドリームとの生活

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 ドドドドドドドドドが駆け付けた時、仔馬はまた難しい顔をしていた。 『雪が…減ってる』  ドドドドドドドドドは意気揚々と駆け付けたが、仔馬と目が合うと固まってしまった。ドドドは日本最高峰のレースを何度となく制した駿馬だ。その数々の修羅場を潜り抜けてきた勘が警告したのだろう。  今、自分の息子はとてつもない質問をしてくる。と。  本当なら今すぐに逃げ出したいところだろうが、日本最高峰の牡馬として、そして父としてのプライドが逃亡を許してはくれない。 『ど、どうした…?』 『おとうさん、たいへんだ…雪が減ってる!』 『は…?』 『このままじゃ、雪がなくなって…きっとこのあたりがぜんぶこわれちゃう!』  ドドドドドドドドドは困惑した。まさか息子はこの年で地球温暖化について語っているのだろうか。いや、いくら何でもそれはないだろう。というか自分自身も馬のくせにどうして地球温暖化なんて知っているんだ。そう一人突込みを入れたドドドをよそに、仔馬はうろたえた様子で辺りを跳ねまわっている。 『さいきん、あたたかくなってるからへんだとおもったんだよー どうしよう、どうしよー!』 『安心してください。春が近づいているだけですから』
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