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「おお、なかなかいい飲みっぷりだな。さすが未来のダービー馬」
「お父さんとお母さんを合わせて7冠で獲得賞金11憶。今からどんな競走馬になるのか楽しみだね」
牧場関係者が見守っている間も、カグヤドリームはバケツに入った夜食や水分を取り、乳を与える準備に追われていた。
哺乳瓶に入った液体を残らず飲み干した仔馬は、まだ飲み足りない様子で母馬に近づいた。カグヤドリームは仔馬を招き入れて乳を与え、ドドドドドドドドドやチャチャカグヤも安心した様子でお互いを見た。
『もう大丈夫そうだな』
間もなく牧場スタッフが2頭を元の馬房に戻すと、カグヤドリームの納屋には本人と仔馬だけが残されることになった。
『凄い食欲ですね。母として誇らしいです』
『…ねえ、どうしてふたりはもどっちゃったの?』
仔馬の質問に、カグヤドリームは呆然とした。
『え? 今何と?』
『あのふたり、ぼくたちのかぞくでしょ。どうしていっしょじゃないの?』
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