EP.6 人のうわさはいつまでも続く

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「……どう責任を取ってくださるおつもりで?」  ただただおびえているだけの編集長。何も答えようとはしない。次の謝罪の言葉をどう述べようか、考えあぐねているのだろう。  哲は嘲笑する。 「……なあんて、大丈夫ですよ、編集長。言ったじゃないですか。怒ってないって。……取って食おうなんて考えてませんから」  編集長の体の震えはおさまらず、頭を上げることもない。哲は正直、退屈になってきた。ため息をつく。 「いい加減、頭を上げてくれますか?当の記者本人も来たようですし」  編集長はぴくりと反応し、おそるおそる頭を上げた。 「とはいっても、こういうクレームは上に言うようにしてるんです。下に注意するのは上の役割じゃないですか」  哲の声色も、表情も、穏やかだ。しかしその目の冷酷さは、失われていない。 「それにね、別に悪いことばかりではありませんでしたからね」 「……といいますと? 」  編集長はけげんな顔で尋ねる。
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