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「詳しい事は私にも分からない。カルミアが私に言っていたのは、夢の中で未来に起こる災厄と戦っているのだと言っていた。そして、その災厄が起こらない未来の糸と現在の糸を結び合わせているのだと。恐らくだが、夢の世界で戦いに敗れると現実の世界でも死んでしまうのかもしれない」
その時だった。眠っているアイリス王女が何かを呟いた。一同は静まり、彼女の声に耳を傾けた。
「お……さ……」
「姫様? 姫様!」
傍でじいやが王女を呼んだ。王様は娘の小さな手をそっと握った。それに僅かに反応があった。
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