世界の糸

3/12
前へ
/12ページ
次へ
第二王妃はとても美しく、妖艶な女性でした。それでいて、誰にでも優しく、腹違いの兄エドワード王子にも自分の娘同様に愛情を注ぎました。そんな姿から、「国の母に相応しいのは第二王妃様だ」と宮殿に仕える者達の殆どがそう思っていました。 その為、第一王妃は彼女に酷く嫉妬し、確執と軋轢が生まれるのは必然的でした。しかし、それは長くは続かなかったのです。 お姫様の母である第二王妃はある日突然、お目覚めにならなくなりました。そして一週間後、一度も目を覚まされぬままこの世を去りました。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加