世界の糸
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側に立つ王妃が王子を制しようと腕を掴みますが、それを思いっきり振り払い、母を睨み付けました。その目に気付くと王妃は持っていた羽が付いた扇で口元を隠しながら、顔を
顰
(
しか
)
めました。 王様は二人のやり取りを見て、重い口を開きました。 「アイリスが見ているのは只の悪夢ではない。これから起こる災厄だ」 「どういう事ですか?」 王子の問にその場に居た一同が固唾を飲んだ。
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