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イカロスのように
1日目
はじまり 太陽 はばたき
「行こうか」
誰へともなく呟いた。いよいよ、太陽は昇った。はじまりの朝だ。
彼は、これから向かう先が楽園であるかのように、晴れ晴れとした表情を浮かべている。
水平線を眺めていた彼の背で、翼が大きく広がった。はばたく。
彼の身体は、ふわりと浮かぶ。
その途端。煤と鮮血にまみれた羽が、ばさりと抜けて地面に落ちた。
〈了〉
診断メーカー紹介&お題bot 様(@todomaguro0)
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