今だけは夢を見よう-2

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「──あれ?」 ダイニングテーブルの脚の陰にきらりと光るものが見える。 しゃがみ込んで拾ってみると、それはボールペンだった。 スタイリッシュなデザインで、キャップの端に緑色のラインストーンが埋め込まれている。 母の趣味ではない気がするし、もちろん私のでもない。 ということは拓也のものだろう。 私はそのボールペンを持って二階へ上がった。 兄の部屋改め拓也の部屋をノックする。 「陽菜だけど。ちょっといい?」 すると、ドアはすぐに開いて拓也が顔をのぞかせた。 「どうしたの?」
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