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拓也は答えなかった。
あまりに沈黙が続いたので、私は隣を見る。
と、はっきりと目が合った。
なのに拓也は口を開かない。
「……私は今二十歳で、河上は十九。私は十二年生まれで、河上は十三年生まれ。それはほんとのこと。でも河上の誕生日は二月──十日」
つまり早生まれなのだ。
だから五月生まれの私よりも、現時点での実年齢はひとつ下になる。
でも当然、学年は同じだ。
「わざわざひとつ年下だって言い張ったのは……ほんとは私のこと、覚えてるからでしょ?」
拓也は一瞬迷うようなそぶりを見せたが、すぐにふっと表情を和らげた。
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