第1話 プロポーズ

11/13
前へ
/78ページ
次へ
きっと二人は、家族の温もりとか、知らずに育ったのかな。 だとしたら、私が二人の家族になって、そういう事伝えたい。 「はぁー。ごちそうさま。」 亜生君は、ドリアを残さず食べても、まだ足りなさそうだ。 「亜生君、もっと頼んでいいよ。」 私は姉面して、メニュー表を出した。 「本当?俺、実はデザート好きなんだよね。」 そう言って亜生君は、チョコレートパフェを頼んだ。 「おい、亜生。」 「いいのいいの。私が言ったんだから。」 壮真を宥めたところで、早い事にチョコレートパフェが来た。 結構、大きい。 「あっ、そろそろ俺、仕事に戻らないと。」 壮真は時計を見ながら、立ち上がった。 「いいよ。私が払っておくから。」 「thank you!」 壮真はまた両手を合わせて、お店を出て行った。 「兄貴に、払わせればよかったのに。」
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

122人が本棚に入れています
本棚に追加