121人が本棚に入れています
本棚に追加
「うん……」
結婚しようって言ってくれた彼に、応えたい。
「結婚したら……」
「結婚したら?」
「弟も、一緒に住まわせて欲しいんだ。」
私は目をパチクリさせた。
「新婚は、二人きりじゃないの?」
「ごめん。弟は今年受験生なんだ。余計な心配はさせたくない。」
「そ、そうだよね。」
私はサイドの髪を、耳にかけた。
まだ高校生だもの。
一人で住むのは、さすがに心配だよね。
「うん、いいよ。」
壮真が安心したようにほっとする。
「ありがとう。」
「ううん。」
私は、彼が心配しないように、笑顔を作った。
最初のコメントを投稿しよう!