第3話 セクシーなお姉さん

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厳しい?私が? 「これくらい当たり前よ。もし自分に血の繋がった弟がいたら、同じ事を言っているわ。」 「誠実な付き合いをしなさいって、か。」 「そうよ。」 高校生の身で、そんな不純な動機で付き合うなんて、ダメよダメ。 「そうだな。亜生にはなんとか、言っておくよ。」 「しっかり言ってよ。」 「はいはい。」 壮真は当てにならない返事をする。 ここはやはり、私から言うべきなんだろうか。 男子の恋愛って、同じ男性から言って貰うのが、一番いいと思ったのにな。 「結菜は、亜生の事。本当の弟みたいに考えてくれているんだな。」 「えっ……あっ、うん。」 「嬉しいよ。会ったばかりなのに。」 壮真が嬉しいと、私も嬉しい。 私はもっと、亜生君を大切にしようと思った。
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