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その日の夜、私は壮真に、昼間の事を話した。
「亜生君にね、誠実な交際をするように、話をしたの。」
「えっ?言ったの?」
「言ったわよ。だって、壮真は言わないでしょ。」
ベッドの隣で、壮真は身体を丸めた。
「そうしたらね、相手は10歳上だって言うのよ。」
「10歳……上……」
「ねえ?驚くでしょ?相馬と同じ歳よ?相手の女性も、何を考えてるのかしら。」
私はそう言うと、壮真の隣に寝転がった。
「でも、相性がいいから、仕方ないって。高校生の言う事じゃないわよね。」
「いや、身体の相性は、あると思うよ。」
「壮真。」
「そういう事じゃないね。」
壮真は益々、身体を丸くする。
まるで自分が、責められているように、思っているのだろう。
「相手も高校生を相手にできてラッキーって言ってるって。亜生君も、相手の事好きじゃないって言うし。ねえ、聞いてる?」
「ああ。」
よく見ると、壮真はスマホをいじっている。
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