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壮真が長いシャワーを心配して、声を掛けてくれた。
「うん。」
心配してくれる人がいるって、こんなにも嬉しいものなんだね。
私はその場に、うずくまった。
「結菜?」
壮真は中に入って来て、シャワーを止めた。
「具合でも悪いのか?」
「ううん。」
勝手に涙が出てきた。
「亜生君にも、私が心配する気持ち、伝わればいいなって……」
壮真は、裸の私を抱きしめてくれた。
「伝わるよ。明日、帰ってくるって。」
「本当?」
「ああ。」
慰めてくれているって、分かっていても、壮真の優しさに甘えたい。
私も、壮真をぎゅっと、抱きしめた。
「風邪ひくから、もう出よう。」
「うん。」
壮真に身体を拭いて貰って、私はパジャマを着た。
「今日はもう寝ようって。」
「うん……」
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