第1話 プロポーズ

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ちょっと足取り軽く店員さんに付いていくと、小洒落た個室風の席に案内された。 「こちらです。」 そこには、高校生の男の子が一人ぽつんと、座っていた。 「あの……藤谷さんですか?」 すると、その高校生の男の子は、ゆっくりと立ち上がった。 「はい。」 「よかった。私、壮真さんの恋人で、結菜って言います。」 ペコッと頭を下げると、男の子も頭を下げた。 「藤谷亜生って言います。」 「亜生君……よろしくね。」 「はい。」 私は何となく、亜生君の斜め向かいの席に座った。 時間はもう40分を回っている。 「壮真さん、遅いね。」 「そうですね。」 まだ高校生なのに、私に気を遣ってくれているみたい。 ずっと、笑顔。 いいなぁ。こういう子、ポイント高し。
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