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ちょっと足取り軽く店員さんに付いていくと、小洒落た個室風の席に案内された。
「こちらです。」
そこには、高校生の男の子が一人ぽつんと、座っていた。
「あの……藤谷さんですか?」
すると、その高校生の男の子は、ゆっくりと立ち上がった。
「はい。」
「よかった。私、壮真さんの恋人で、結菜って言います。」
ペコッと頭を下げると、男の子も頭を下げた。
「藤谷亜生って言います。」
「亜生君……よろしくね。」
「はい。」
私は何となく、亜生君の斜め向かいの席に座った。
時間はもう40分を回っている。
「壮真さん、遅いね。」
「そうですね。」
まだ高校生なのに、私に気を遣ってくれているみたい。
ずっと、笑顔。
いいなぁ。こういう子、ポイント高し。
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