第4話 戻ってきて

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それを無視した私は、亜生君を好きなんだろうか。 いや、違う。 家族になりたいから。 亜生君とも家族になりたいから。 今、走っているんだ。 駅前に来て、私は亜生君を探した。 きっとこの前みたいに、真央美さんと一緒に歩いている気がした。 「亜生君……」 探して探して、私は必死になっていた。 その時だった。 亜生君のような髪型をした男の子が、女性の人と一緒にいた。 「亜生君?」 その人の腕を引いたけれど、顔は別な人で、私はその人に謝った。 そしてまた、キョロキョロと亜生君らしき人を、探し回った。 探しては謝り、探しては謝った。 とにかく、亜生君を連れて帰らないと。 その一心で、亜生君を探した。 「亜生君!」 顔を覗き込んだ人は、ちょっと細めの目をしていた。
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