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「迎えに来たのよ。」
「迎えに?しばらく帰らないって、兄貴に言っておいたけど?」
「そう言わずに、戻ってきて。」
「は?」
「お願いよ、亜生君。」
私の必死な姿を見て、亜生君は呆れている。
すると、横からクスクス笑う声がした。
「亜生も成長したわね。」
黒くて長い髪の女性。
一瞬で、この人が真央美さんだと分かった。
「心配してくれる人がいるじゃない。」
「なんか、勘違いしてない?この人、兄貴の奥さんだよ。」
「まあ!あなたが壮真の?」
大きな目をキラキラさせている。
私、この人苦手。
「私、真央美って言います。二人の……」
「お話は聞いています。」
ちょっと、嫌み臭かったかな。
真央美さんが、目を点にしている。
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