121人が本棚に入れています
本棚に追加
「結菜、もういいよ。」
亜生君は、私の腕を引き離した。
「真央美だって、悪気で言った訳じゃないんだ。」
「でも……」
どうしても、許せなかった。
亜生君を、迷惑だなんて。
「あなた、亜生の事、好きなの?」
「えっ?」
耳を疑うような言葉が、真央美さんから発せられた。
「だって、亜生の事こんなに必死にかばうなんて、好きじゃなかったらそんな事、しないじゃない。」
クスクス笑っている真央美さんに、また腹が立った。
「好きじゃ、悪いんですか?」
「やっぱり、そうなんじゃない。」
「家族として好きになって、悪いですか?」
だんだん真央美さんの表情が、なくなっていく。
「結菜さん。」
「いいの、亜生は黙ってて。」
真央美さんも、私を睨んできた。
「さっきから私に敵意むき出しだけど、私と亜生は、付き合っている訳じゃないから。」
「知ってます。セフレなんですよね。」
真央美さんが、亜生君をチラッと見た。
最初のコメントを投稿しよう!