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「間違ってないだろ。」
亜生君も、冷たい口調。
「……そうですね。だったら、増々ご家族の元へ帰った方がいいんじゃない?」
あくまで、謝る事をしない真央美さん。
こんな人が、亜生君の相手だなんて、認めたくない。
「分かった。帰るよ。行こう、結菜さん。」
「えっ……」
急に歩き出す亜生君。
真央美さんは、私を見ながら、付いて行ったら?という表情。
「早く!結菜さん!」
私は真央美さんに一礼すると、亜生君の後を付いて行った。
「いいの?真央美さんを置いて行って。」
「大人なんだから、一人で帰れるでしょ。」
そりゃあ、そうなんだけど。
亜生君は確実に、私達の家に向かっている。
「迎えに来てくれて、ありがとう。」
その笑顔に、なぜかキュンとする私だった。
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