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そして50分過ぎ、壮真は申し訳なさそうに、お店にやってきた。
「ごめん。会議が長引いて。」
両手を合わせて、”ごめん”のポーズ。
仕事だって言われたら、何にも言えない。
壮真は、私の隣に座った。
「仕事だって、一言連絡ぐらい入れられたんじゃない?」
亜生君は、尤もなご意見。
さすが。
「いや、結菜は言わなくても、解ってくれると思ってさ。」
壮真はちらっと、私を見る。
「……うん。そうだね。そう思ってた。」
「だろう?さすが、婚約者。」
指をパチンと鳴らされ、私と壮真は微笑んだ。
「それでと、紹介はもう終わってるのかな。」
壮真は、私と亜生君を交互に見た。
「名前だけは。」
「そう。じゃあ、飯頼むか。」
お昼休みで来たのか、壮真は早々とメニューを頼む。
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