第1話 プロポーズ

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「結菜は、パスタ?」 「あっ、うん。」 「俺も同じでいいや。亜生は?」 「俺、ドリアがいい。」 「はいはい、ドリアね。」 いつもこんなパターン。 私の食べる物は、壮真が勝手に決めちゃう。 本当は、これがいいね、あれがいいねって、言いながら決めたいのに。 「お姉さん、おすすめのパスタ二つに、ドリア一つね。」 「かしこまりました。」 だけど、こういう時間が限られている時は、即決の速さに助かる。 ウジウジ悩む人よりは、いいかも。 「そうだ。お二人さん、どう?お互いの印象。」 私と亜生君は、顔を見合わせる。 どうって…… 「とてもいい子よ。挨拶もしっかりしていて、びっくりしたわ。」 「ああ、そうだろう。亜生は外ずらいいからな。」 そう言って、壮真は笑っている。
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