第1話 プロポーズ

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外ずらって、本人目の前にして、それはないんじゃない? でも、それを言えない私がいる。 「結菜さんも良い人だよ。思ったよりも綺麗な人だね。」 「おっ、亜生。結菜を気に入ったか。」 「別に。兄貴の好みが、こう言う人だとは思わなかっただけ。」 「えっ……」 私は固まってしまった。 壮真の好みじゃない?私。 「おいおい、ただ付き合う女と、結婚する女は違うんだよ。なあ、結菜。女だってそうだろ。」 「あ、ああ……そうだね。」 そりゃそうだけど。 壮真の好みの女性、気になる。 「お待たせしました。パスタ二つに、ドリア一つでございます。」 次々と運ばれてきた料理に、一度気持ちが向く。 「結菜さんは、料理できるの?」 「い、一応……」 まさかお姑さんならぬ、小舅? もしかして、私試されている?
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