第1話 プロポーズ

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「そう言えば、亜生君も一緒に住むんだよね。食べたい物があるんだったら、遠慮しないで言ってね。」 「大丈夫です。俺、好き嫌いないんで。」 笑顔で返されたけれど、これって、どういう意味!? 「家はどうするの?」 「取り敢えず、3LDKの家を借りるよ。その方が亜生もいいだろう?」 「いつから住めるの?」 「そうだな。亜生の事考えれば、早い方がいいな。直ぐに見つけるよ。」 亜生君は、これからの生活に、心配なのかな。 ドリアを食べながら、いろいろ質問してくる。 「ごめんな、結菜。実は亜生、今施設で暮らしていて。下の子もどんどん入ってきているから、上の子は出ていかなきゃならないんだ。」 「そうなの。」 私、婚約者なのに、全然知らなかった。 「いろいろ教えてくれればよかったのに。」 「ごめん。ただこういう重い話は、結婚する前に話すと、大抵逃げられるだろ?」 「逃げるだなんて、そんな……」 まさか壮真は、亜生君の事、重いと思ってる? 気になって亜生君を見るけれど、気にせずにドリアを食べている。 「とにかく、これから家族になるんだから、隠し事はなしだよ。」 「そうだな。」
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