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「そう言えば、亜生君も一緒に住むんだよね。食べたい物があるんだったら、遠慮しないで言ってね。」
「大丈夫です。俺、好き嫌いないんで。」
笑顔で返されたけれど、これって、どういう意味!?
「家はどうするの?」
「取り敢えず、3LDKの家を借りるよ。その方が亜生もいいだろう?」
「いつから住めるの?」
「そうだな。亜生の事考えれば、早い方がいいな。直ぐに見つけるよ。」
亜生君は、これからの生活に、心配なのかな。
ドリアを食べながら、いろいろ質問してくる。
「ごめんな、結菜。実は亜生、今施設で暮らしていて。下の子もどんどん入ってきているから、上の子は出ていかなきゃならないんだ。」
「そうなの。」
私、婚約者なのに、全然知らなかった。
「いろいろ教えてくれればよかったのに。」
「ごめん。ただこういう重い話は、結婚する前に話すと、大抵逃げられるだろ?」
「逃げるだなんて、そんな……」
まさか壮真は、亜生君の事、重いと思ってる?
気になって亜生君を見るけれど、気にせずにドリアを食べている。
「とにかく、これから家族になるんだから、隠し事はなしだよ。」
「そうだな。」
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