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卯「ん、う~ん……」
俊介は大きく伸びをした。
捜査一課は井上利樹の交友関係と上坂拓実の行方を調べていた。
井上利樹については、あれやあれやと悪い連中とつるんで悪事を働いていたことが出てくるのだが、上坂拓実については全く所在が掴めなかった。
数ヵ月前に学校を退職してから、周りになにも言わず忽然と姿を消したらしい。
職場の同僚だった人たちに話を聞くと、彼は自分の趣味などは良く話していたが、家族のことになると口ごもって何も話してくれなかったという。
俊介は拓実について書かれた捜査資料を見た。
卯「……」
俊介はゆっくりと天を仰いだ。
その目はどこか悲しげだった。
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