序章 愛されたい男と愛されたくない女

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「優里」  淡い橙色の照明の下、 目の前で泣きじゃくる女の名前を呼ぶ。何度呼んでも、優里は俺を見ようとはしない。彼女は幼い顔を歪め、必死に訴える。やめて、と。  しかし、拒まれれば拒まれる程、壊してやりたい衝動に駆り立てられる。俺は、薄い布地を退け、露になった陰部に舌を這わす。  陰部から溢れる蜜は、塩分を含んでいるのか少し塩辛い。それでも止めないのは、彼女の全てが欲しいからだ。 「……っ……っ」  優里は声が出ないように口元を押さえていた。彼女は足に力を入れているのか、足を閉じようとしている。  足りない、足りない、全然足りない。もっと欲しい、と、陰部に中指を捩じ込む。  ザラザラとした内部は、蜜で溢れていた。指を入れたり出したりを繰り返していると、次第に蜜が溢れ出てくる。 「指で満足出来るか?」  俺が問うと、優里は潤んだ瞳で俺を見つめ、 「やめてください」 と許しを乞う。それを見ていると、ゾクゾクとした感覚に襲われ、自身のモノが大きくなっていく。  それでも、一物を挿入しないのは、優里が求めてくる姿を見たいから。それまでは指で攻め続けるだけ。  優里の足がガクガクと震え始めた。時折、甘い声が上がり、彼女は無意識に俺の名を呼ぶ。  濡れる濡れる、シーツが濡れる。クジラの潮吹きのように、陰部から尿が吹き出された。  汚い、とは思わなかった。それよりも、潮を吹かせた快感に心が踊る。  暗い窓の向こうから聞こえてくるクラクションの音も、隣の部屋から聞こえてくるあえぎ声も全く気にならないくらいに。  もう、我慢の限界だ。俺はベルトを外してスラックスとボクサーパンツを下ろす。すると、反り立った一物が露となり、それもまた、欲しい欲しいと疼き始める。 「優里、愛してる」  優里の額に口づけし、一物を彼女の陰部へ宛がう。すぐに入れずに焦らすのは、彼女に求められたいからだ。 「欲しいと言うまで、ずっとこのままだからな」  意地悪く言うと、優里はこちらをじっと見つめ、 「ください」 と、震える唇で俺を求めた。  我慢出来なかった。いや、俺にしては我慢した方だと思う。  俺は宛がっていた一物に力を入れ、陰部へ一気に挿入した。
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