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ー10分後ー
「はぁ、やっと終わった。言葉選びも難しいもんだよな。こう毎回となると大儀だ。」
もう5時半、、、。荷物まとめるか。
時間にルーズな癖直した方がいいな。
我ながら思…
「わ!伊藤くんまだ残ってたんだ!」
この声は、、、
「笹野さん…」
《好きな人が目の前に現れてしまった。》
「教室にタオル忘れちゃって!……その紙、部活の?」
「え?あぁ、これ、そう、放送原稿。」
彼女が僕の文面を静かに読み始める。
…なんだか気恥しい。
「伊藤くんってさ綺麗な字書くね、文章もすごく大人びてて…さすが放送部の部長だね!」
褒められることに慣れてない僕はひっきりなしに紙を鷲掴み、鞄に押し込めてしまった。
「あっ、ごめんね、忙しい所…!」
いや、心臓の方が忙しい事になっている。
「あっ、いや、こっちこそ、ごめん。」
汗がタラタラと首筋を流れる。
「…じゃあ、部活戻るね!」
ピシャン。
「…無意識とはいえ今のは感じ悪かったか、。」
彼女はタオル片手にスタスタとグラウンドへ戻って行った。
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