誓い

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誓い

「あんたにできる仕事なんかないわ!資格も取らなくてよし!!絶対落ちるんだから受けるだけムダ!!」 「お姉はブスだしバカだし、人生終わってる」  あの女と妹は私をバカにする。父は家にあまりいない。そんな中受けた、祖母が危篤という連絡。  こういう時ばかりは取り繕うあの女の行動は、決まってる。 「3人で明日、おばあちゃんとこ行くよ!」  なんてドヤ顔で言ってきた。  なお、父親は出張中だった。よりによって父親の母親に当たる人なのに……  それから祖母の病院へ行った。  そこで久しぶりに親戚と対面し。  祖母が亡くなり。  葬儀が執り行われ。  久しぶりに会う親戚は、私に優しく接してくれた。  そして……  よりによって祖母が亡くなる直前に、まさに祖母からの愛情に初めて気がついた。  祖母が最後に教えてくれた、祖母の愛情ー……  私はあの女に長年、「あんたはおばあちゃんに嫌われてる」とマインドコントロールされていたが、そこから解放してくれたのは、紛れもない祖母自身だった。  なぜ私はおばあちゃんを信じないで、あの女の言うことばかり信じていたんだろう。  そしてなぜ私は、風俗を始めてしまい、寮に入る入らない、なんて話で揉めているんだろう。  また親戚と関わろう。そして風俗をやめて一般的な仕事に就こう。  風俗を見下しているわけではない。  単純に自分には向いていないから。  借金があるわけでもないし、何より男性経験もなく人との会話が苦手な私に、あの仕事は向いてない。だから辞める。  そしてまた1から出直そう!!!  そう心に誓った。
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