第51話 出会い

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「ねぇオルガナぁ~」 「なぁに~ ミコトちゃん」 「気持ちよすぎない? これぇ~」 「露天風呂ってすごいね~」 「これを私たちに邪魔されたんだねぇ~ジンが怒っても無理ないねぇ~」 「そうだねぇ~」  少し熱い温泉と、森を揺らす涼やかな風が頬を撫で、さっきまで魔獣に追いかけられ大騒ぎしていたのとは一転、木の葉が擦れ合う音までも心地いい。これが露天風呂かと予想外の気持ちよさにトロけながら、ミコトとオルガナは不思議な同年代の冒険者、ジンについて話していた。 「何者なんだろうね、ジンって」 「最初あんなんだったからちょっと怖かったけど…今は優しい人だと思うなぁ」 「たしかに。失せろって言われた時は怖かったね」 「あんな魔法見た事も聞いた事無いよ。でも凄い魔力を放ってたのは確かだよね」 「正直ちょっと興味湧いちゃったなぁ、あたし」 「魔法の事教えてくれないかなぁ。多分だけどすごい魔法師だよ」  2人は顔を見合わせて(うなず)く。  どう見てもジンはソロの冒険者。  どこかは分からないけれど、彼の目的地まで皆で一緒に付いて行こう。何ならパーティーに誘ってみよう。そう決意するミコトとオルガナであった。
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