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たまには手紙を書きたくなる
先日、卒業した大学の専攻学科から学会のお知らせが届いた。コロナ以降オンラインのみだったので、人を集めるのは数年ぶりのこと。
さらに、学会のお知らせも電子化するので希望者はQRコードから飛んで登録して下さい、という一文も添えられている(おそらくビジネスチャットのようなものへの登録)。
電子化万歳なので、すぐに登録しようと思ったが、わりと毎年来る数少ない封書が楽しみだったり、季節を感じたりできるので結局登録しなかった。連絡しない人はこれまでどおり封書になるらしい。
今でこそなりをひそめてしまったが、元々手紙を書くのももらうのも大好きだった。大好きなマンガ家や作家にしこたまファンレターを書いた昔の私。返事があったものは大切にしまって保管している(袋に入れてしまっているだけ笑)。
今も手紙を書きたい衝動が時々わき上がるのだが、年のせいなのか時間がないせいなのか有耶無耶にしてしまう。
SNSのコメントで直接簡単な感想を述べてしまうこともあり、返事がすぐに返ってきてうれしいことはうれしいし、いい時代になったなとは思うのだが、手紙のそれとは待つ喜びの大きさが違うと思う。
どちらがいいというわけではなく、どちらもいいのだが、どちらも少し何かが足りない。
さて、話を戻すと、学会の文書の中に、ゼミの先生であった恩師が来年度いっぱいで定年退職と書かれていた。それを見てものすごく悲しい気持ちになる。先生は先生ではなくなる。もちろん、私にとってはずっと先生なのだが。
彼の講義はどれもすばらしいのだが、一番好きなのは専門科目ではなく、一般教養のとある講義だった。いてもたってもおられず、先生にLINEを送った。稀に連絡を取り合う仲ではあるので……私から一方的に苦笑。
すると、コロナ以降人数制限があるため、私の大好きだった講義はすでになくなっており、似たような講義をオンラインで行っているという事実を聞かされた。コロナめ……
社会人になってからも、相談にのってもらったり、進路について聞いてもらったりした。私がおもいついたときに突然連絡するので、何だこいつと思われていた(思われている)かもしれない。
また、なんだこいつと思われるように、先生が引退する前に、手紙を書いてみようかなと思う今日このごろだ。
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