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五穀三種
あるところに小さな農村がありました。
20世帯くらいの人達がそれぞれ、畑を耕して育てた作物を売る事でお金を得ていました。
ある日、そんな小さな村にボロボロの古衣を着て、行き倒れた老人が一人居ました。それを見つけた村の子供達が急いで、大人達を呼びに行きました。
知らせを受けた村の大人達は慌てて、その老人を家の中に運び込みました。村の中でも一番大きな藁屋根の家を持つ村長の家で介抱される事になった老人は酷い栄養失調と脱水症状を起こしていました。
「見たところ、怪我はしていないようじゃな」
村長は、村のお医者さんでもありました。簡単な症状なら、村長でも十分に直す事が出来ました。
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