夏の終わりの線香花火
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「慰めなんかじゃないよ。」 虎太朗はそう言い私を抱きしめた。 そして私の目を見て真っ直ぐ言った。 「美穂、好きだ。」 虎太朗の目は本気だった。 私は思わず目をそらしてしまった。 ずっと弟みたいな存在だった虎太朗が急に別の人みたいに見えた。私より低かった身長もいつの間にか同じくらいの目線に変わっている。
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