夏の終わりの線香花火

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あの二人はどうなったのだろうか。 私と虎太朗は無言で公園へ向かった。 二人は公園のベンチに座っていた。 そして、お互いに黙ったまま下を向いている。 「花火、片付け終わったよ。そろそろ帰ろう。」 私がそう言うと凉一が立ち上がった。 「二人ともごめん。ありがとう。帰ろうか。」 凉一はそう言い歩きだす。 凉一の横顔は泣いているように見えた。
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