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「いいよね男って。30超えたら大人の男性って見られるんだから」
「そんなの一部だけだぞ? 結局落ち着きとお金がなかったらだたのおじさんだし」
「可能性あるからいいじゃん。女は30超えたら等しくおばさんなの」
「そんなことないだろ」
「そんなことあるの。男と違って消費期限がありますから」
「大人の女性いるだろ」
「私がなれると思う?」
「あー」
「納得するなよー!」
また叩かれそうになったので走って逃げた。冬乃はガサガサとビニール袋の音を立てながら追いかけてくるが、すぐに音は消えた。
「すでにおばさんじゃん」
「はぁ……、うっさい……」
缶ビールは離さないまま、片手は膝について息を切らしていた。かくゆう俺も息が上がっており歳を感じた。
「絶対、に、あっちで成功させて……大人の女性って言わせるからね」
「おー、頑張れ頑張れ」
適当に応援する。どうせ俺が応援しなくたって冬乃は成功するんだ。こいつはそういうやつなのだ。
スタスタと俺に追いついてきたと思ったら足を踏まれた。「ざまあみろ」と、してやったり顔が微かに見えた。
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