Side A

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「佐久間君、奈津美と付き合ってるんだってね」 水上さんから突然そんなことを言われ、俺は「えっ?」と声が上ずった。 「聞いちゃった、奈津美から」 そういえば、水上さんと仲良いって奈津美が言ってたな。 奈津美も一緒にコテージに来ている。 ジャンケンで負けたとき、「梨沙に重いの持たせちゃダメだよ」と、笑顔で見送られた。ちなみに、俺の水上さんへの気持ちは、奈津美は知らない。 奈津美も同じ学科だが、大学ではあまり話をしたことがなく、バイト先が一緒になり仲良くなった。 奈津美は誰とでもすぐ仲良くなるような明るい子で、水上さんとはタイプが逆だ。見た目もキレイというより可愛い。 「うん。まだ1週間くらいだけど。付き合ってるよ」 俺は、水上さんに笑顔で答えた。 先週のバイト帰り、奈津美に告白された。 奈津美は仲の良い女友達で、向こうも同じつもりだろうと思っていたから、突然の告白に正直驚いた。
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